ロマン主義的批評(仮)宣言1

仲俣暁生さんが最近ブログでずっと小説や批評について書いていたのは周知の通りだが、それはありていに言って笙野頼子に対する批判でもあったので、大丈夫かなあ、笙野さん喧嘩強そうだから、あんまり関わり合いになるのはよそうと思って見ていたのだが、結…

忘却

『論座』2007年11月号の鈴木謙介と岡田利規の対談を読んですごく面白いと思ったのだが、何に引っかかったんだか忘れてしまった……。やはりどうも、すぐに書かなくてはダメみたいだ。 いや、日々、何かしら興味をそそることはあるのだけど、書く時間がま…

東浩紀+桜坂洋「キャラクターズ」

遅ればせながら『新潮』10月号掲載の「キャラクターズ」(東浩紀+桜坂洋)を読んだ*1。どうせ文壇ゴシップものだろう、と思って敬遠していたのだがさにあらず。感動してしまった。幾重にもひねくれたテキストに込められた気持ちは、本人が言うとおり「愚…

Kosmic Blues

このところ我が家によく人が来る。それもかなりスペシャルなゲストをお迎えしている。でも、わりとみんな好き勝手にくつろいでくれるので、余計な気を遣わなくて済んで助かります。(まあほんとにかなり好き勝手ですけどね……) ところで、ブック・デザイナー…

雑居まつり

羽根木公園の「雑居まつり」を見にいった。 第一回の雑居まつりが行われたのは1976年の10月だそうだから、かれこれもう31年間も開催されていることになる。いろんな市民団体が集まって出店しているのだけど、サンバが鳴ったりしてアナーキーな雰囲気…

冬眠に向けての第一段階

このところとても忙しいのに、小説を読むのが楽しい。想像力は偉大だ。そしてそれは妄想と紙一重だ。 夕方から某プロジェクトのチームで我が家に集まり、さながら合宿。かなりの成果をあげられた。やったね! 応援団として駆けつけたカレー隊長ケーコさんは…

『犬はどこだ』に仕掛けられた〈罠〉

このところ眠れないから本を読む、するとますます眠れない、という悪循環に陥っている。 昨晩勧められた『犬はどこだ』(米澤穂信)を読了。「君はきっと泣くよ」と予言されたのだが結局泣かず、かわりに体感気温が5度ほど下がった。読後の後味の悪さは『ボ…

ポスト・セカイ系のささやかな冒険

あまりに眠いのでモルディヴ(下北沢)で珈琲豆を、ついでにドラマで『ユリイカ』*1を購入。表紙を飾るのは片山若子さんの素敵なイラストだ。 ■片山若子さんのサイト http://www.sibukawakuri.com/ユリイカ2007年4月号 特集=米澤穂信 ポスト・セカイ系のささ…

『インシテミル』に震えた夜

下北沢の喫茶店でナカマタさんと打合せ。前夜、米澤穂信の『インシテミル』を一気読みしてしまったのでその話で花が咲いた。僕はミステリーの免疫がないので本当に怖かったのだが、「怖い」と思う時点で作家に負けてるよね、と指摘され、おっしゃるとおり、…

SHIMOKITA VOICE前夜祭(非公認)

サヨウナラ

本日の「前夜祭」に来てくださったみなさま、ありがとうございました。ご協力いただいたみなさまもほんとにありがとう。ゴウダと木村はおつかれさまでした。反省点も(かなり具体的に)ありましたが、よい経験になりました。路上での経験が積めたのは大きい…

ウツボスキー出奔顛末記

働きざかりのウツボスキーは、またもや舌禍事件によって我が身を苦しめることになった。彼は、彼の書いたものに関する風評がどのような経緯でどのように伝えられたかについて、徹底的な調査を行う必要があると考えた。その結果次第では、風評を流した張本人…

時すでに遅し

エントリーを削除はしたものの、それまでのあいだに読んだという人からすでにウワサが出回っているらしく、いったいどういう経路が構築されているのだろう、人の口に戸は立てられぬとはよく言ったものだ、くわばら、くわばら、と思う昼下がりであった。 これ…

いろいろあって先のエントリーは削除した。

再起動

朝7時起床。こんなに気持ちのよい目覚めはいつ以来だろう? 「何かが死んだ」という感じがある。残存している。後戻りのできない一歩、を踏んでしまったような感覚。これはこれでけっこう気持ちいい。 少し散歩して、朝食をすませて、部屋の片付けをしつつ…

週末日記

土曜日 ダビデさんやチョウさんらが遊びに来て例によって四川風の火鍋。少し慣れてきた、とも思うのだが、それと同時にこの味の奥深さに気づく。やっぱ本場は違うなあ、なんて、クリシェですけどね。遅れて、憧れのイラストレーターOさん(ほんとにすばらし…

非決定ということ

下北沢で秘密のラジオ活動をはじめてkmrくんがこんなことを書いていた。 http://kmrblog.exblog.jp/6045815/ ところで、昨日のラジオを通して、自分についてあれこれ考えさせられた。 一つは、僕は結論を出すことを常に先延ばしにして生きてきたらしい、とい…

奪還作戦ミノタウロス

深夜とつぜん目が覚めた。いろんなものが狂っている。はずれている。眠りはやはり浅かった。これはいかん、酒でも飲んで眠ろうと思い、キッチンに行ったところ、なぜか泡盛の瓶がない。 泡盛の瓶がない……。 俺の泡盛はどこだ!?(怒) そういえば、こないだ…

峠越え

関東地方の梅雨が明けた。東京にも夏がやってきた。 そしてついに、ついに、仕事が峠を越えました……(涙)。 なんかよくわからんが、勝った……という感じです。 秋に向けて、これから急ピッチで進めていかなくてはね。 でも今日のところは、とりあえず休ませ…

不思議な歌声

銭湯の帰りみち、どこからともなく歌が聞こえてくる。「戦後」を思わせる古い歌謡曲のようなメロディだ。吸い寄せられるようにそちらにいくと、一軒家の庭先で、泉谷しげるみたいなおっちゃんがギターを片手に歌っていた。こちらに気づくと、歌うのをやめて…

ラストスパート

もうすぐ仕事が一段落する。寝られる時に隙を見て仮眠する、というかりそめのスイミン難民生活とも、これでようやくオサラバだ。終わったら少し休みをとって、どっか旅行でも行くかーとも思ったけど、考えてみればどこにも行きたいところがない。なんか余計…

今日は何の日

最近の唯一にして最大の楽しみは、他の人がゲームしているそのプレイを観ることである。とくに、Wiiのゲームは観ているだけにかぎる(自分でやると腕が痛くなるのだ……とほほ)。前にも書いたかもしれないが、同居人のnaoxiはギャラリーを楽しませる天才であ…

とりあえず働け

昨夜遅く、いったん帰宅してからゲラを某所に届け、下北沢へ。posseというNPO(というか学生団体)が企画したクラブイベントを覗きにいった。その主張するところによれば、正社員は過労死寸前、非正規雇用だと搾取されている、ということなのだが、一度も…

移動する街

おはようございます。いい朝です。昨夜の長いエントリーにひとつ付け足し。トークで松本哉さんが「道路ができたらできたで、ここが下北沢だ!と思うやつらが移動して、そこを『下北沢』だと宣言しちゃえばいい」と提案してました。つまり「下北沢」というの…

清純派リアリズムの時代

徹夜明け、ほとんど仮眠もとれず夕方から打合せへ。とある書店のカフェで某作家氏と待ち合わせをしていたのだが、ちょうどカフェではトークイベントが行われていて入れなかった。トークには社会学者のK氏が出ている。「ああもしかしたら僕の知り合いがいる…

フィードバック

先日の「高円寺VS下北沢」。3時間立ちっぱなしは正直きびしかった、っていうか過労でかなりやばいことになっていて、せっかく来てくれた友人方、ゆっくり話せなくてごめんなさい。いずれまた仕切り直して飲みましょう(ほんとは朝まで飲みたかったよ)。 反…

下北沢と高円寺の運動

ふごー、疲れた、ちょっと休憩。さて「高円寺VS下北沢」の話はいろんなブログで取り上げられていて、批判的な意見も含めてまだ継続中というか、やっぱりもうちょっと深めて考えてみたいところだと思います。 これは住民運動なのか? ひとつ面白かったのは、…

ユウリにも伸びる魔の手?

すみません、仕事で調べ物をしていてものすごくツボな帯コピーを発見したので、張り付けます。内輪ネタですまん。http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2559668

また同じ朝がくる

いったいもう何度目のこんな朝だろう。冷静に観てワーカホリック、なのだが、やるしかないのでやるしかないという、そしてその結果がどこに行くのかということを考えると、少しこわくもなる朝。 そんな朝に、文化系トークラジオLifeのポッドキャストがひさび…

最近読んだ面白いブログ記事

■アイドルについて語るということ(七里の鼻の小皺) http://d.hatena.ne.jp/nanari/20070718 アイドルオタク、という存在はどこかまったく別世界の住人たちであって理解不可能だし無関係だし関わり合いにならなくてもけっこうだ、とか思っていたのだが、こ…