今さら人に言えない
観てないなんて今さら人に言えない(でも観てなかった)映画シリーズ。
◆ビクトル・エリセ『ミツバチのささやき』El Espiritu de la colmena (1973)
- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2000/06/30
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怖い物語。美しい映像。「懐かしい」とかいうレビューをどこかで見た覚えがあるのだが、ぜんぜんそんなふうには感じなかった。この少女の傷つきやすさ、そして平穏の一歩向こう側にある「死」の恐怖というものに、大人になった今でもシンパシー(と言葉にならない感情)を感じるからだろうか。映画を観終わった瞬間に震えがきた。
アナ役の少女アナ・トレントがとても可愛らしい。『ユリイカ』の宮崎あおいに匹敵する。
◆ルイ・マル『地下鉄のザジ』Zazie dans Le Metro(1960)
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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レーモン・クノー原作のコメディ。同じ人物が別の場所で別の役所で登場する、というのはクノーの設定だろうが(原作を読んでいないがおそらくはそう)、なるほどそれはこんなふうに映画化されうるのか。いたずらっ娘で口の悪いザジがさまざまな波瀾を巻き起こす。テンポが良くてとっても楽しい。おそろしいことに、映画を観るまで私は、ザジのことを男の子だと思っていた。子役のカトリーヌ・ドモンジョがめっちゃ可愛らしい。キュートです。(でもやっぱり台詞の言い方とかヌーヴェルバーグっぽい)
おじさん役に去年亡くなったフィリップ・ノワレ。若い頃が観られて良かった。あるときは映画技師アルフレード、そしてまたあるときは偉大なる詩人。
◆フランソワ・トリュフォー『大人は判ってくれない』Les Quatre Cents Coups(1959)
あこがれ・大人は判ってくれない〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選1〕 [DVD]
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- 発売日: 2004/12/15
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さすがにこれを「観てない」というのは気が引ける。悪友と共に遊んでいたのが、ひょんなはずみで……という話。まさにこれは友情の映画であった(文化系トークラジオLifeのこないだのテーマは「友達」。)それにしても、映画を観ていてまったく古臭く感じない。「大人」の描き方がうまいから?