シモキタ選挙

少し前の東京新聞に、まさに「下北沢の若い人」が載っていたので報告までに。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007041690140139.html


クマさんのようなヒゲを生やした写真の人物が木村和穂さん(25)。もしかすると、Lifeから流れてきたリテラシーの高い諸姉諸兄は、「政治に無関心ではいられなくなる、なんてさー、いまさら何いってんの」とか思ってしまうかもしれないが、しばし待たれよ。私の知るかぎり、実際の木村和穂さんはかなりの切れ者であり、もっと複雑にいろんなことを考えている人なのだ。しかもけっこうお茶目で魅力的な人なのだ。関係ないが音楽の趣味もかなり良いのだ。だからこの発言は、「シモキタ運動」のストーリーを強化するために、東京新聞によって都合よく単純化された面もあると、留保をつけておきたい。


文化系トークラジオLifeの第一期最終回(外伝part1)でそういう話があったように、メディア上で発言している人はあたかも単純まっすぐな人格であるかのように見えてしまうことがある。また「ロスト・ジェネレーション」の回でチェルフィッチュ岡田利規さんがメールで憤慨していたように、新聞の取材はかなりアコギである(らしい)。


東京新聞が、木村和穂さんの魅力をじゅうぶん記事に反映できず、いかにも典型的な、誰でも言いそうな言葉だけを掲載したのは、リアリティうんぬんにこだわる私としては残念だ。けれども、区長選と区議選を控えたいま、下北沢の問題がメディアに載ることには大きな意義があるし、木村さんもきっとそう考えたのだろう。東京新聞もがんばってくれている。でも木村さん、あのヒゲはどうかなあ。『Invitation』5月号の稲葉振一郎にそっくりだと、松亭では評判(不評?)である。