佐々木×仲俣トークセッション
文化系トークラジオLifeでもお馴染み、佐々木敦×仲俣暁生トークセッション@ジュンク堂池袋本店。満員御礼。最初こそさすがに初のセッションということで緊張している感じもあったけれど、時間が経つにつれて「グダグダトーク」(c佐々木敦)の本領発揮。すばらしくグダグダな(いい意味で余計な力みの抜けた、さすが!の)世界が形成され、最後はジュンク堂の田口さんがバッテン印を出して時間切れとなった。ほんとに面白かった。
イベントの仕切りは、『「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか』の版元バジリコのAさん。実は数年前、やはりジュンク堂で仲俣さんと斎藤環の対談をやったときの仕切りもAさんで、当時僕はアルバイトをしながらミニコミをつくるという、要するにいかがわしい書生崩れ(苦笑)であったにも関わらず、とても良くしてもらったのを覚えている。打上げにも混ぜてもらった。いつかちゃんとあのときの御礼を、と思っていたので、すごく嬉しい再会だった。
- 作者: 仲俣暁生,愛媛川十三,舞城王太郎
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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この日の打上げには、「批評家トライアスロン」の面々に、Lifeのギャラリー、それから佐々木さんの学生さんたちと、何人かの編集者。学生たちはタダ。それってまさに時代はめぐるというか、またこの学生たちがそれぞれの道へと進んで何かを残したりするんだろうな、とかちょっと思ったりもした。感傷的。
さてトークの内容は、佐々木さんと仲俣さんそれぞれの小説や批評との関わり方の違いから始まり、文芸誌と批評について、みたいな方向へ。古川日出男とか絲山秋子の名前は出たけれど、そういえば佐藤友哉とかについても訊いてみたかった。というか固有名を挙げればきりがない。おふたりも話し足りない感じがあり。でもそれが、足りなくてもどかしい、ということではなくて、まだまだ話すことはいくらでもあるよね、というふうな感じで、すごく良かったのです。
あと個人的には、仲俣さんが会場に自家製の冊子を持ってきていて(ぼくも堀江敏幸論をいただきました)、ホッチキスについて語っているのが良かった。ホッチキスについてあそこまで熱く語る人を見るのは初めてだ。そしてその話を聴きながら思ったのは、けっきょくのところぼくは、小さなメディアをつくって、それがお気に入りの人や場所とつながっていたらそれでいいのだ。それができたら幸せなのだ、ということ。いくつになってもそういうことを夢見ている気がする。最後までいい雰囲気でした。
http://d.hatena.ne.jp/solar/20070629
http://d.hatena.ne.jp/NEAT/20070628