『不安の書』!

夢の中に太った少年があらわれる。
少年はその天才的な才能と悪魔的な性格ゆえに周囲の子供たちからあきらかに浮き上がり、いじめやそれに類するような陰湿ないやがらせも受けているのであったが、その天才的な才能と悪魔的な性格によって自分に敵対する雑魚のような子供たちをひとりひとり破壊し、屈服させ、ついには教室をいや学校ぜんぶをわがものにしてしまうのだった。

そのタフな少年は小説だかイラストだかを書いて(描いて)いたようで、なんだかすげえやつがあらわれたもんだな、と思いながら夢見ていた彼は起きたら見事に11時を過ぎていた。寝坊である。朝食をとり、寝ぼけた頭で仕事をはじめ、次第に覚醒しながら会社と連絡をとり、「黒幕」からのメールに返事をしたりして、午前にやる予定だった仕事をなんとか仕上げた。


新宿に行く用事がある。天気がよいので自転車でいくことにする。自転車は俺のものだな、と彼は思う。車も飛行機も電車もほかの連中に譲ってもいいが、自転車だけは俺のものだな、と思う。かといってロードレーサーとかそういうのには乗れない。ママちゃりをちょっとだけかっこよくしたような、そういう自転車が好きなのだ。キリンジをi-podで聴きながら新宿都心へ。

紀伊國屋南店でガルシア=マルケスの新装版『百年の孤独』を買おうとしたら、隣りに置いてあった分厚い本が目に付く。なんとフェルナンド・ペソアの『不安の書』ではないかっ! 2000年に刊行された『不穏の書』の完訳版だという。ぱらぱらとめくってみると、どのページを開いてもそこには「言葉」がある。迷わず『百年の孤独』とともにレジへ。2800円+4800円+消費税。諭吉が飛んだ……。

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

不安の書

不安の書


夕食はゴウダ作、トマト風味カレー。おいしい。「ICO」というゲームをキックがやっているのを鑑賞する。部屋に戻って少し仕事と読書。このあと、オカミが仕事から帰ってきたらたぶんウイイレで闘う。