無間道


昨夜、一週間分の日記を書いて、そのあとお風呂に浸かっていたら急に何かが降りてきた。とある飲み会で、「最近、あんまり書きたくなるような衝動が降りてこないんだよねー」って話をしたら、その場にいたゴッド・イノウェとか称するキリストみたいな髪型の人が、「その何かと話をすればいいんですよ」と宣託を下すみたいに言ってたのを思い出して、もしかしたらその「何か」が来ちゃったのかな、やばいじゃん、なんて一瞬思ったりもしたけれど、やっぱり得体の知れないものは気持ちわるいから、とりあえず何も聴こえないし見えませんってフリをした。


そのあと布団に入って星野智幸の『無間道』のつづきを読んだら、夢中になって何もかも忘れた。でもほんとは、その「何か」と『無間道』とは深いところでつながっていて、だから私は怖くなって、とんでもない夢を見たのだ。


目が覚めたら図書館から電話があって、「あなたが借りているム……ゲン、ドウ、ですか? 予約で待っている人がいますので、至急お返しください」と言う。なるほど、わかりました。でもなんだか、次に読む人に宛てて手紙でも忍ばせたくなる。



無間道