レースが読めない


天気もよくて暖かいので、仕事をほっぽり出してひさしぶりに競馬場に行こうかと考えた。彼女を誘ってはみたが、もちろんメールの返事はない。暖かくて、きっとターフは気持ちいいのにな。今日はジャパンカップ。これが終わると府中での開催はしばらくない。


最後に競馬場に行った3年くらい前には、苦い思いをした。すでにブランクのあった僕は、どの馬がどこにいるのかまったく分からなかったのだ。「そのまま!」とか「差せ!」とか叫ぶことすらできない。レースの流れが読めないのである。これはかなり悲しい。当然馬券は当たるはずもない。


でも、たとえば本も、読み慣れてないと、どう読んでいいか分かんないもんな。その本の文脈とか、読む意味とか。もちろんそんなものなくたって読めないことはないけど、なにかしらの手がかりがないと読めない本もある。逆に、ひとつ手がかりを得られさえすれば、次から次へと読み繋いでいくことだってできる。