三社祭の浅草

ある人から、浅草の三社祭を見ないかと誘われた。それならばと、お祭り好きのノラ氏も誘ったのだが、仕事とかしているうちに日も暮れてきて、「もう外出るの面倒くさいから、茄子でも焼いてビール飲もう」とノラ氏も言いはじめ、それもいいかな、と思ったのだが、やはり行かないで後悔するくらいならば行って後悔したほうがよい、茄子なんていつでも食えるではないか、三社祭はまた来年やぞ、来年、1年も待てるかおぬし、という話になるとぼくもノラ氏もそんな根気はない。とりあえず行ってみようということになった。


夜の8時すぎ。誘ってくれたCさんと合流し、屋台で買ったビールや焼き鳥をいただきつつ、三社祭の三本締め。で、ノラ氏とCさんと、煮込み鍋屋街で熱燗を飲みました。うわーい。なんかここの人たち、すごくシンプルというか、生命感に溢れてるっていうか。祭りの後ってこともあるんだろうけど、街はなんだかよくわからないことになっていました。路上は飲んだくれだらけで、どこからどこまでが店の敷地なのか、さっぱりわからない。じいさん婆さんがそこらへんに転がってたり、子供がはしゃいでたり、はっぴ姿のおねえちゃんが妙に色っぽかったり。うーん、帰りたくない。


浅草というと、ナショナリズムとノスタルジーが融合した純然たるテーマパークなのかと思っていたのだが全然そんなことはなく、たとえばぼくらが行った店にはマッコリやチヂミがあったし、外国人っぽい客もいたりして、文化的にはむしろ混沌。東南アジアの一角で飲んでいるような感じがした。Cさんありがとう!


いしいしんじ町田康が浅草のモツ屋で対談してた」とノラ氏。さっそく『人生を救え!』を読んでみると……まさに見た通りの世界。

人生を救え! (角川文庫)

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